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どこのエリアに住む?「人文地理的評価」地域特性

2022.06.22

湘南エリアを人文地理学の観点からご紹介します!

自然豊かな街に住みたいと思う人はとても多いです。
特に湘南エリアは海のイメージが強く、マリンスポーツを趣味にしている人にとって、海が間近にあることは大きな魅力ではないでしょうか?

また、湘南エリアは海だけでなく、山も近くにある自然豊富な地域です。
今回の記事では、歴史や文化、人口分布などの人文地理学の観点から、湘南エリアの魅力についてご紹介していきたいと思います!

湘南エリアは古くからの歴史ある街なので、ぜひ移住の参考にしてみてくださいね。



風情ある建物と街並みが魅力的!【鎌倉】


街の歴史や人物のフューチャリングについて

明治から昭和初期にかけては別荘地として知られていた鎌倉は、当時は特別な人しか暮らすことができませんでした。

それほど格式高いエリアとして有名だった鎌倉は、なんと言っても「大仏」や「鎌倉幕府」が一番知られている歴史ではないでしょうか?

実は鎌倉の地に最初に人が住んだのは、今から1万年以上前の旧石器時代のころと言われています。

平安時代に相模守(さがみのかみ)だった源頼義(みなもとのよりよし)が戦で勝利した際に、
源氏の氏神(うじがみ)である京都の石清水八幡宮(いわしみずはち まんぐう)を勧請(かんじょう=神仏の分霊を他の場所にもまつること)し、1063年(康平6年)鶴岡八幡宮(元八幡)の社殿を造営しました。

また頼義の子である義家(よしいえ)は、1081年(永保元年)八幡宮の修理を行ったともいわれ、1145年(天養2年)には頼朝の父である義朝(よしとも)が寿福寺(じゅふくじ)のあたりに住んでいたとされています。


オススメの飲食店やイベント、施設など
【飲食店】
・bills 七里ヶ浜:“世界一の朝食”と称される「bills」の七里ケ浜店は、お洒落で開放感溢れるお店から七里ケ浜が一望できる。


・樹ガーデン:「ラピュタ」のようだと雑誌などでも話題になった樹ガーデンは、別名「天空のカフェ」と呼ばれている。


・茶房 雲母:注文を受けてから作るという白玉は、一つ一つが大きくモチモチとした食感が特徴的。


【イベント情報】
・鎌倉花火大会:水中花火が目玉の花火イベントで、1949(昭和24)年から続く由比ヶ浜と材木座海岸で開催される花火大会。


・流鏑馬神事:日本の古式弓馬術である流鏑馬は、武家社会で行われた騎射の一種。


・絵筆塚祭:参列した漫画家が永年愛用した古筆を、寄せ書きとともに焚きあげる行事(古筆焼納の儀)。


交通利便性や生活利便性について
鎌倉駅には、東日本旅客鉄道(JR東日本)と江ノ島電鉄のふたつの路線が通っています。

また東京駅経由で総武快速線と直結、新宿経由で宇都宮線に直通している湘南新宿ラインの停車もあり、都心へは約60分ほどで行くことが可能。

鎌倉市は風致地区に指定されていることもあり、建築物を建てる際には、まわりの景観を崩すことがないように配慮しておかなければいけない制度があります。

そのため、建物の高さや建ぺい率、道路と建物の距離などで制限があるため、道が狭いなどマイナス点もあることを理解しておいた方がいいでしょう。

家賃相場:1Kで63,000円、1LDKで133,000円



治安が良くてイベント充実!【逗子】

街の歴史や人物のフューチャリングについて
元都知事の石原慎太郎氏の著書である『太陽の季節』の舞台になっていることでも知られる逗子には、海岸線の葉山寄りにある渚橋のたもとに、『太陽の季節』の生誕50周年を記念して作られた文学記念碑が建てられています。


この石碑はとても印象的で、今でも見に来る人が後を絶たないんだとか。
「逗子」の名前の由来は諸説あって、「三浦厨子城」からの由来や、延命寺の延命地蔵尊(伝行基作)を安置する「厨子」から、また役人である図師の住まいがあったことにちなむ、道が交差する交通の要衝「辻」(つじ)が転訛したなどが挙げられていますが、はっきりとはしていません。


戦国時代頃には「豆師」「豆子」「図師」「厨子」などの字が当てられており、「逗子」の字が使われるようになったのは江戸時代からとされています。

オススメの飲食店やイベント、施設など

【飲食店】
・Piccolo Vaso:小坪漁港のイタリアンのお店で、赤い瓦屋根が印象的。

・BETTEI:逗子の海の近くということもあって、新鮮な海鮮料理がイチオシ。
サザエの炒飯は、普段では食べないようなメニュー。

・南町テラス:隠れ家カフェで逗子マリーナの絶景を眺めながら美味しいグルメを食べることができ、フォトジェニックなメニューばかり。


【イベント情報】
・小坪みかん投げ:八大龍王社の祭事の一つとして、一年の豊漁と海上での安全を願って龍宮様に奉納したみかんを投げる行事。

・逗子海岸花火大会:神奈川県内7位の人気の高い花火大会で、テーマに「みんなでつくる!」を掲げられており、市民やなどがボランティアを中心に花火を行う。

・精霊おくり:お盆送り火の行事で、お盆にお迎えしたご先祖様や水子、友人の精霊など、有縁無縁の精霊を舟に乗せて海の彼方へ送りだす。


交通利便性や生活利便性について
JR横須賀線と京急逗子線が通っており、比較的に都心へのアクセスはいいとされています。

さらに、横須賀線で一度大船まで向かってから東海道線や湘南新宿ラインに乗り換えれば、東京や新宿までの時間は一層縮まります。

逗子駅のほかにも、東逗子駅、京浜急行逗子・葉山駅を利用することができるため、移動に不便は感じないでしょう。

さらにこの逗子・葉山駅は羽田空港と直通運転されているので、飛行機を利用する人にもおすすめの地域です。

逗子市の北、東、南は山に囲まれており、西は海に開けた形になっていることが特徴的。山海が近いことから、四季折々の自然を楽しむことができるのが魅力と言えるでしょう。


家賃相場:1Kで57,000円、1LDKで97,000円



子育てにうってつけの環境!【藤沢】

街の歴史や人物のフューチャリングについて

藤沢のまちは、中世には遊行寺の門前町として、江戸時代には、東海道五十三次の六番目の藤沢宿としてにぎわいを見せており、江戸期以前からの要地でした。


徳川家康は「関ヶ原の戦い」に勝利した翌年の1601(慶長6)年から「東海道」の整備を開始して、「藤沢宿」もこの時に置かれたとされています。


門前町、宿場町としてまちの第一歩を踏み出した藤沢市は、首都圏近郊の観光・保養・住宅地として、また工業・商業都市としても発展したため、多種多様な機能を持つ都市となっていることが特徴的です。


まさに、古い街と新しい街が、それぞれの歴史と特性を持ちながら、ひとつの都市を形づくって湘南の経済や文化の中心的都市として発展していると言えるでしょう。


オススメの飲食店やイベント、施設など
【飲食店】
・エッグスンシングス湘南江の島店:1974年にハワイで誕生したお店ですが、現地の人にはもちろん日本でも大人気。

・とびっちょ:江ノ島にあるこのお店は、たくさんのしらすを味わえる人気店。

・Hemingway 江ノ島:窓からは、海と江ノ島の最高のロケーションが楽しめるお店で、スープカレーが大人気。

【イベント情報】
・湘南江の島春まつり:稚児行列や太鼓ライブなど、江の島の歴史や伝統に触れることができる行事。

・江の島灯籠:江の島入口から岩屋まで1000基以上の燈籠に彩られる光のお祭り。

・湘南の宝石:江の島エリアが光に溢れるイベントで、関東三大イルミネーションに認定されるほど。


交通利便性や生活利便性について
藤沢市には数多くの路線が通っているため、非常にアクセス面で優れていることが特徴です。

特に都心へは小田急電鉄江ノ島線、東海道線、湘南新宿ラインを利用することができて、1時間〜1時間半で新宿などに行くことが可能。


主要駅となる藤沢駅周辺には商業施設が充実しており、生活必需品はもちろん、ショッピング自体を楽しむことができます。

また住宅地のまわりには、神奈川県ならではの海や山、川、さらに公園もあるため、休日になると、海水浴、山歩き、川遊びなど、思い思いの過ごし方ができるのも大きな特長です。

藤沢市は子育て支援制度も充実しており、湘南エリアで住みやすさNo.1とも言われています。


家賃相場:1Kで62,000円、1LDKで115,000円



交通安全を掲げる海の街!【茅ヶ崎市】


街の歴史や人物のフューチャリングについて
茅ヶ崎という地域は、かつては「村」から「町」、そして「市」へ様々な段階を経て現在に至っていることが特徴的。

江戸時代には23の村が存在しており、明治の初めには明治政府が廃藩置県を実施し、1868(明治元)年8月には23の村のうち20の村は韮山(にらやま)県に属し、次いで9月に神奈川県の管轄となります。

残された3つの村は香川・室田・堤でしたが、香川・堤の2村については大岡家の領する三河国西大平藩の管轄を経て1872年に神奈川県下に移されました。

茅ヶ崎の地名が古文書にはじめて現れるのは今から550年程前の室町時代のこと。

「那智の滝」で有名な熊野神社(和歌山県)の御師(おし)の文書に、相模国の信者として「ちかさき」の左近四郎と五郎二郎の名が見られ、他の文書にも「ちかさき(ちがさき)」が記されるようになっていきます。

また、戦国時代になると後北条氏の家臣台帳ともいえる『小田原衆所領役帳』に「茅ヶ崎」と書かれています。

気候も四季を通じて温暖という環境から、明治から昭和初期にかけては湘南の別荘地、保養地といわれてきました。


オススメの飲食店やイベント、施設など

【飲食店】
・サザンビーチカフェ:サザンビーチのすぐそばで海を見ながら食事を楽しむことができます。特にテラス席のロケーションは抜群。

・arecole cuisine クーカイ:こじんまりとしている店内はアットホームな雰囲気で、様々な国の創作料理を楽しむことができます。

・MOKICHI TRATTORIA:木造であたたかい店内では、水にもこだわりぬいた創作イタリアン料理が大人気。



【イベント情報】
・湘南祭:毎年春に行われている大岡越前祭の一環として「市民が本当に楽しみ、参加できるイベント!」を合言葉に1994年にスタートした様々な内容の複合イベント。

・浜降祭:毎年7月の海の日に行なわれる行事で、甚句とともにどっこい担ぎで渡御、巡行される。

・サザンビーチちがさき花火大会:連続打ち上げ花火の「スターマイン」や、水面に孔雀が羽を広げたように見える「水中孔雀」など、多彩な演出が有名なサザンビーチの花火大会。


交通利便性や生活利便性について
国道1号線及び国道134号線が東西に縦断している立地のため、市民は交通事故の危機に直面しつつ日常生活を送っている現状があります。

そのため一段と交通秩序を確立し、市民の安全をはかる対策と実施がとられています。

具体策としては、茅ヶ崎市は「子どもの安全を守る都市」を宣言しており、子どもの安全も家庭・地域・学校などが連携を深め、子どもの安全を守るまちづくりをすすめるための活動が行われています。


茅ヶ崎駅には東海道線が通っているため、都心方面には直通で向かうことができます。
勤務地が都心にあっても茅ヶ崎に家を建てる人が増えており、人気の高い場所と言えるでしょう。

ただし、茅ヶ崎市の周辺は幅の狭い道が多く、渋滞率も高いデメリットもあることを覚えておく必要があるかもしれません。

特に夏場は海水浴場にやってくる車で混雑することから、自転車を活用する人たちが多いといわれています。


家賃相場:1Kで46,000円、1LDKで94,000円



この記事を書いた人

櫻田 陽子/YOKO SAKURADA
インテリアコーディネーター
整理収納アドバイザー

Profile:大好きな街 逗子を拠点に「誇りを持てるライフスタイル」創造のために活動中。
「明日が楽しみになるライフスタイルと空間創り」がテーマ。好きなものは、朝と海と食卓。


Q.湘南に住み始めたきっかけは?
大学入学で都内暮らしを始め結婚後も仕事の利便性を考えて都内や千葉(主人の実家近く)で暮らしていました。


当時は物質的な豊かさと効率の良さをもとめてがむしゃらに働いて(+遊んで)いました。
大好きな仕事はもちろん楽しく、食べたいモノを食べ、ほしいモノを手にして、着たいモノ身に付け、それなりに充実していました。


けれど11年前に長男が誕生してから、子供と周囲の環境を眺めるたびに、満たされない何かを感じ、モヤモヤとした気持ちを抱くようになったのです。


自然が足りない!もっと海山に囲まれた所で子供を育てたい!暮らしからを変えようと場所を探すうちに逗子に辿り着きました。


Q.湘南に住んでいてよかったこと、好きなところは?
湘南の好きなところは、海と山が近いこと。ヒトとヒトの距離感が程よくて、自由で、人があたたかいところ。住んでよかったと想うところは、子供だけでなく、オトナも、地域に育てられていると感じながら生きていること。


困ったことがあったら、ネット検索ではなくて近所の仲間に相談するとほとんどは解決してしまうところ。暮らす年数に伴なって、衣食住の創り手の顔が見え、ストーリーが感じられるようになってきたところ。(挙げると切りがありません!!)


Q.湘南に住んでいてデメリットに感じることはありますか?
デメリット・・・。それまた「心地よい不便さ」と感じてしまうのですが・・・。
強いてあげるのであれば、夏場や週末の海岸沿いの渋滞でしょうか。
それもまた「この街は人気なんだな」とテンションが上がったりします。


逗子は大型ショッピングセンターがないということに不便さを感じる方もいるかもしれませんが、「消費」で心を満たすのではなく「作る」「工夫する」ことで心満たされる生活も自然に囲まれた湘南生活の恩恵だと思います。


Q.理想の休日の過ごし方を教えてください
休日は「朝を制す!」です。休みの前夜だからと夜更かしするのではなく、いつもよりも早めに寝る。そして休日は目いっぱい早起きをして(お天気なら)サーフィンに繰り出したり、海で泳いだり、街をランニングしたり、トレランに出かけます。


時には地域の大会やレースに出場することも。近くの自然にまみれてたっぷりとパワーを使った後は、早くからの夕食&お疲れ様会(我が家での呼び方です)。


家族でワイワイと楽しめるテラスBBQや室内でもちょっぴりテンションの上がる献立で、永くのんびりと食事やおしゃべりを愉しむ。


目の前に広がる食材はご近所さんが作ったものだったりほとんどが地元食材。湘南の自然の中で愉しみ、湘南の自然を食す。心満たされるお気に入りの休日の過ごし方です。

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