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これも木造

2025.11.21

先日、ジャパンホームショー&ビルディングショー2025に行ってきました。

その中で、気になったものが有りましたのでご紹介したいと思います。
その名も「囲柱(いちゅう)ラーメン構造」です。

近年、木造住宅の技術は大きく進化し、これまで鉄骨造やRC造で用いられてきた構造手法が、木造へと応用され始めています。その中でも注目されているのが 「囲柱ラーメン構造」 です。

木造といえば、柱と梁を仕口加工で組み、壁の耐力(耐力壁)によって地震力に抵抗する「在来軸組工法」が一般的でした。しかし近年、構造計算が一般化し、接合金物の性能向上や集成材・LVLなどの高強度材料の普及に伴い、木造建築の自由度は飛躍的に向上しています。

その進化の象徴のひとつが、「囲柱ラーメン構造」なのです。


囲柱ラーメンとは、柱を「包み込む」ように梁を組み、柱と梁を強固に一体化させる構造です。
鉄骨造やRC造で一般的な「ラーメン(剛接合)構造」を、木造へ最適化したものと考えるとイメージしやすいでしょう。従来木造の弱点だった接合部の弱さを、

  • 高強度接合金物
  • 厚い集成材、LVL
  • 高精度の加工技術(プレカット)
    これらによって克服し、柱と梁が一体となったフレーム(枠)で大きな地震力に抵抗できるのが大きな特徴です。

木造の進化としての意義

囲柱ラーメン構造が「木造の進化」と言われる理由には、以下の3つがあります。


間取りの自由度が大幅に上がる

従来木造では、耐力壁の位置が間取りを決めてしまうことが多く、
「ここに壁を入れないと耐震性が足りない」
という制約が必ず存在しました。

一方、囲柱ラーメン構造はフレーム自体に耐震性能を持たせられるため、

  • 大開口
  • 吹き抜け
  • 壁の少ないLDK
    が可能になります。

特に住宅では、「南側を全面開口にして明るいリビングをつくりたい」というニーズに応えやすくなる点が大きなメリットです。


②木造でありながら鉄骨造並みの耐震性

接合金物の進化により、柱と梁を剛接合することが可能になったことで、
木造でありながら鉄骨造のラーメン架構に近い耐震挙動が実現できます。

木材は重量が軽いため、構造的に「地震に強い素材」でもあります。
そこにラーメンフレームの耐震性が加われば、
軽くて強い住宅構造 が実現できるのです。


木造の弱点だった“仕口”の克服

在来工法では、仕口(柱と梁の継ぎ手部分)が加工によって断面欠損し、弱点となっていました。

囲柱ラーメン構造は、

  • 金物による接合
  • 根太レス床や厚床剛性との組み合わせ
    により、この弱点をほぼ解消しています。

「木造だから仕口が弱い」という古い常識は、もはや過去のものになりつつあります。


なぜ今、囲柱ラーメン構造が注目されるのか

理由は明確で、生活の多様化と間取り自由度へのニーズの高まりです。

  • 大開口のあるLDK
  • 中庭と一体の生活空間
  • 景色を取り込むデザイン
  • 災害に強い家
    これらを木造で実現するには、ラーメン構造の採用は非常に合理的です。

加えて、国も耐震基準の高度化を進めており、構造計算を行う家が増えています。
こうした背景から、囲柱ラーメン構造の導入は木造技術の自然な進化といえるでしょう。


今後の木造住宅はどう進化する?

囲柱ラーメン構造は、木造が「壁量計算中心の家づくり」から脱却する第一歩とも言えます。

今後はさらに、

  • 耐震+断熱+省エネの一体設計
  • CLT・LVLを用いた大型木造
  • 木造ラーメンのさらなる工法改良
  • 金物・接合部の細部性能の向上
    など、木造の可能性は大きく広がっていきます。

木造の未来は、かつてないほど輝いていると言っても過言ではありません。


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