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【 建築家・井上玄さんの自邸を訪問!石場建て×竹小舞に触れる貴重な体験 】
住宅
こんにちは第一建築事業部の尾見です!
先日、建築家・井上 玄(Gen Inoue)さんの自邸を訪れる機会をいただきました!
しかも今回は、現在施工中の現場に直接お邪魔し、施工の一部をお手伝いするワークショップに参加するという、なんとも貴重な体験。
逗子で建築中、石場建ての自邸
現場は神奈川県逗子市。
井上玄さんは、神奈川県横浜市を拠点に活動する一級建築士であり、株式会社 GEN INOUE の代表取締役。住宅や別荘、SOHO(二世帯住宅)などの設計を中心に、建築写真やインテリアデザインまで幅広く手がけていらっしゃいます。さらに、写真家としての顔も持ち、建築とビジュアルの両面から空間を捉える稀有な建築家です。
そんな井上さんが現在手がけているご自宅は、これまでの作品とは異なるアプローチ。
なんと今回は、日本の伝統工法である**石場建て(いしばだて)**で建築されているのです。

石場建てとは?
石場建てとは、日本の伝統的な木造建築技法のひとつで、柱を直接「礎石(そせき)」と呼ばれる石の上に据える工法。
柱と石が固定されていないため、建物と地面が緊結されておらず、地震の際には建物が石の上で滑るように動くことで、地震のエネルギーを逃がすとされています。
現代建築とはまったく異なる、自然との共生を感じさせるこの技術に、改めて日本建築の奥深さを実感しました。


竹小舞土壁の「竹小舞」編みに挑戦!
今回のワークショップでは、竹小舞土壁の「竹小舞」を編む作業を少しお手伝いさせていただきました。
竹小舞とは、土壁の下地となる伝統的な技術で、縦横に組まれた竹の骨組みに土を塗っていくもの。
私は、軸となる竹に対して貫穴や差し込み穴の位置を確認しながら、藁縄を編み込む作業を体験。
ひとつひとつの工程に意味があり、手順や結び目にもきちんとしたルールがあることを学びました。
初めての竹小舞体験でしたが、日本の伝統技術の美しさ、そしてそれを手で感じられる喜びを噛み締める時間となりました。



伝統を受け継ぐということ
体験を通じて、改めて日本の伝統建築技術の素晴らしさと、それを継承する大切さを痛感しました。
簡単に機械や技術では再現できない「手仕事」が、今なおこうして受け継がれていることに感動を覚えます。
竣工は2025年内を予定しているとのこと。
この唯一無二の自邸が完成する日が、今からとても楽しみです!